佐賀の水辺を見守る河童「兵主部(ひょうすべ)」
兵主部像松原神社神門移設奉告祭
6月25日、兵主部像松原神社神門移設奉告祭を斎行し、河童「兵主部」像を松原神社の神門にお戻ししました。
「兵主部」は松原川にいたといわれる河童の頭目で、松原神社御祭神の佐賀藩祖鍋島直茂公により改心させられ、この地方の水の守りとなったと伝えられています。
松原神社御創建の当初より神門には兵主部の木像が掲げられ、古来この門ををくぐると水難事故に遭わないという信仰がありました。
昭和50年代頃、盗難や損壊から守るため門から降ろされ、佐嘉神社の斎館で保管することとなり、その後、平成22年には境内の一角に松原河童社を設け兵主部像を安置しておりましたが、この度、現在進めております松原神社の境内整備を機に、古来の信仰にならい松原神社神門へとお戻しすることになりました。
当日は宮司以下祭員が奉仕し松原神社の大前に奉告、約50年ぶりに神門のもとの位置に戻されました。
この地方では、古くから6月には「ひゃーらんさん」という子供たちの水難除けのお祭りを行う風習があります。この兵主部さんは、これからも松原神社の神門の上から、鉢巻を締め大きな目を見開いて、蹲踞した足を踏ん張りながら、子供たちはもとよりこの佐賀の皆様のことを見守って行きます。